SESはブラックと良く言われるけど、働くことによるメリットってあるのかな?
実際に働いたことのある人からSESのメリットについて聞いてい見たいな。
こんなお悩みを解決します。
☑本記事の内容
・SESの働き方とは?
・SESのメリット5つ
・SESのデメリット3つ
・良いSESの見分け方3つ
・SESからのキャリアの方向性3つ
☑本記事の信頼性
ポイント
- IT業界歴約9年
- キャリアの大半が客先常駐(8年)
僕は約8年とSESで働いた経験が長いです。
このキャリアの中で良い面も悪い面も沢山見てきました。
SESはデメリットばかりだ!
こちらの記事をご覧になっている方はこのように思っているかもしれません。
実際に働いた感想としては、確かにデメリットはあります。
しかし、メリットだと思うことも沢山ありました。
今回は、SESのメリット以外にもSESからのキャリアの方向性についても解説していきます。
SESに対しての悪い印象を払拭できるきっかけになればと思います。
前置きはこんな感じにして、本題に入りたいと思います。
SESの働き方とは?
SESは基本的に「客先常駐」という形でお客様先に常駐します。
ビジネスモデルとしては、このような形になります。
あくまでも雇用主は「SES企業」になります。
エンジニアをお客様先に派遣して対価を得るというビジネスモデルになります。
☑SESのメリット5つ
①技術に集中することができる
②お客様の課題を一緒になって解決できる
③営業的なところも経験することができる
④人脈が増える
⑤自社からの監視の目がない
①お客様に近いところで仕事ができる
客先常駐のため、お客様に近いところで仕事をすることができます。
ポイント
- 何か疑問があった場合にすぐに確認できる。
- お客様と協力しながら仕事ができる
- お客様への立ち振る舞いを学ぶことができる
このようにお客様と一緒になって仕事をしていきます。
そのため、立ち振る舞い等を学ぶことができます。
②お客様の課題を一緒になって解決できる
お客様の課題を一緒になって解決できます。
なぜなら、課題解決でお客様と打ち合わせの場を設けて話し合う機会が普通にあるからです。
ポイント
- お客様と現在の課題を洗い出し(現在の運用フロー等)
- 課題の解決方法・プロセスをお客様と一緒に考えることができる
このような形で課題解決をお客様と一緒に考えながら行動することが可能です。
実際に客先常駐で働いた場合、定例会議等で課題について話し合う機会があります。
そのような場で課題解決に向けてお客様と協議する機会は多いです。
③営業的なところも経験することができる
営業的なところを経験することができます。
なぜなら、客先常駐として働くということもあり、利益確保のために営業していく必要があるからです。
ポイント
- 要員の提案ができる
- 現場にアサインする要員について考える
- お客様から案件引き出しのための提案ができる
このように要員の提案~お客様から案件を引き出す等、営業的な部分を経験することが可能です。
実際の現場では、案件リーダーがこのような営業的な部分をやっていることが多いです。
現場経験を積んでいくと、このような部分も担うことになるでしょう。
したがって、SESでは営業的な部分も経験することができます。
④人脈が増える
いろいろな会社の人と関わりながら仕事をします。
なぜなら、それぞれの部署で別会社の方が常駐しているということが普通にあるからです。
別会社で常駐で来ている方と関わるシーンは、
- 他部署と連携する必要があるとき
- 案件の中で構築作業等を一緒に実施するとき
この2つになります。
僕の経験になりますが、本当にいろいろな会社から人が来ていると感じます。
同じ職場にいて一緒に働くため、仲間意識が生まれやすいです。
正直、自社の人間よりもお互いを良く知っている間柄になりがちです。
退場してから2年以上経つ現場の人と2~3か月に1回の頻度で飲みにいきますよ!
このように、人脈を増やすという部分ではSESは良い業態です。
⑤自社からの監視の目がない
自社からの監視の目がないです。
なぜなら、
- 本社のお偉いさん(課長や部長等)が現場にいない
- 上長と同じ現場ではない可能性がある
だからですね。
例えば、「あいつの、仕事中いつも携帯いじってるなあ」とか思われないということです。
お偉いさんにアピールできるから見られた方がいいという人もいると思います。
これは人それぞれの価値観だと思います。
実際に現場に常駐していますが、お偉いさんの目がないため案外気楽に仕事ができています!
このようにお偉いさんからの監視の目がないため、気楽に仕事ができるところがあります。
SESのデメリット3つ
①無茶ぶりが多い
②若干、形見の狭いところがある
③技術選択ができない
①無茶ぶりが多い
いきなり「今日中にこれをやってくれ!」等と無茶ぶりが来ることがあります。
具体的には、
- 突然、案件の構成が変わったが期限は変わらず。
- ドキュメント作成や集計をいきなりお願いされる。
等です。
技術力を上げるという意味だとある意味メリットかもしれません。
これも人それぞれの価値観に寄るところかなと思います。
このように、無茶ぶりが多いことが大変なところです。
②若干、形見の狭いところがある
若干、形見の狭いところがあります。
なぜなら、客先常駐で来ていることもあり、圧倒的にプロパー(お客様先の社員)の方が多いからです。
しかし、他の会社からも常駐で来ていたりするため、「形見が狭すぎる」ということはないです。
打ち合わせの場等で、自分一人が客先常駐で他全員がプロパー社員ということがあります。
この場合は、形見が狭いです。
このように、SESでは若干形見が狭いところがあります。
③技術選択ができない
技術選択ができないです。
なぜなら、案件次第で使う技術が決まるからです。
具体的には、
- LinuxをやりたいがWindowsをやらされる
- クラウドをやりたいがオンプレミスの案件をアサインされる
このような場合が普通にあります。
全ては案件次第というところがあります。
良いSESの見分け方4つ
①事業会社と取引をしている
②ホームページがしっかり作りこまれている
③上流工程の仕事が多いこと
④チームで常駐していること
①事業会社と取引をしている
事業会社と取引しているかどうかは必ずチェックしましょう。
会社の取引先については、SES企業のホームページの会社概要に書いています。
たまに、書いていない企業もあります。その場合は、必ず面接で確認しましょう。
なぜ確認するのかというと、
- システム系の会社と取引している場合は、二次請け以降の可能性がある
- 一次請けの場合は、お客様への提案から経験できる
からです。
ポイント
- お客様へ直接、提案活動をすることができない
- 誰でもできるような仕事しか回されない
などがあります。
このように、良い経験を積みたい場合はSES企業の取引先は必ず確認しましょう。
②ホームページがしっかり作りこまれている
ホームページが作りこまれていることを必ず見てください。
以前にTwitterでも関連の投稿をしています。
あなたがSESに入社するならば、ホームページのここは見て下さい。
・取引先に事業会社があること
・働いている社員をアピールしていること
・導入事例があること
・リクルーティングページが作りこまれている
・キャリアパスの記載があるホームページを軽視している企業が意外と多く感じます。
— さっとん@SaaSを扱う (@satton6987) May 18, 2020
ホームページの作りを見る理由としては、
- 採用に力を入れているのかわかる
- どんな技術を使って仕事をしているのかわかる
- 働いている社員の様子がわかる
この3つがわかるからです。
逆に使用する技術や働いている人の顔がわからない会社に行きたいと思いますか?
僕ならば行きたいと思いません。
具体例ですが、僕が関わったことがある二次請け以降の会社の方のホームページを見ると、基本的な情報しか記載されていないケースが多かったです。
(採用等の詳しい情報が記載されていない)
会社の強みや採用について詳しく記載がある会社は、良い会社であるケースが多いです。
③上流工程の仕事が多いこと
上流工程の仕事が多いというところも必ず見て下さい。
なぜなら、
- 技術的に良い経験を積むことができる。(設計/構築等)
- 提案活動から入ることができる
ということができるからです。
実体験になりますが、最初の会社は運用案件が全体の比率の80%でした。
そのため、設計や構築という部分に携わることができませんでした。
ポイント
- 事業内容にはっきり上流工程が多いと書いている
- 比較的、大規模な会社である
ホームページを見れば、この辺の特徴はわかります。
分からなければ、「上流工程と下流工程の比率」について必ず面接で聞いて下さい。
上流工程が多い会社の方が、良い経験を積むことができます。
④チームで常駐していること
チームで常駐していることは必ず確認してください。
なぜなら、
- 一人常駐の場合は、二次請け以降である可能性がある
- 一人常駐の場合は、働く上で形見が狭い
この2つだからです。
実例になりますが、二次請け以降の方は「人が足りない」という現場にピンポイントで一人で入ることが多いなと働いていて感じます。
チームで常駐しているか確認する方法
- ホームページで確認する
- Twitter等で働いている人に実際に聞いてみる
- 面接の場で質問する
このような3つの方法があります。
チームで常駐しているかどうかは必ず入社前に確認しましょう。
SESからのキャリアの方向性3つ
①管理職(プロジェクトマネージャー)
②ITコンサルタント
③社内SE/自社開発
①管理職(プロジェクトマネージャー)
一番鉄板であるキャリアになります。
なぜなら、常駐を経験した後に本社でマネジメントをするキャリアを歩んでいる人がいるからです。
プロジェクトマネージャーは2種類あると思っています。
プロジェクトマネージャーの種類
- 複数の常駐先を管理するマネージャー
- 案件型のプロジェクトを管理するマネージャー
実際に僕がいる会社では、こちらの2つのキャリアを歩んでいる人がいます。
このように、一番鉄板なキャリア選択として「プロジェクトマネージャー」があります。
②ITコンサルタント
ITコンサルタントも一つのキャリアの方向性です。
なぜなら、
- クライアントに近いところで仕事をする
- クライアントの課題解決
- ITの全般的な知識
この3つをSESでは学ぶ(経験する)ことができるからです。
実際に僕の会社で、客先常駐エンジニアからITコンサルタントにキャリアアップした人がいます。
このように、ITコンサルタントとしてのキャリアの方向性もあります。
③社内SE/自社開発
社内SE/自社開発に転職することも可能です。
なぜなら、
- インターネット上に社内SE/自社開発に転身した例がいくつもある
- 実際に僕の周りで社内SEに転身した人がいる
からです。
具体例としては、案件のクライアント側の担当者が自分の会社の元社員であるということが実際にあります。
他にも社内SEに転職していった人も少なからずいます。
このように、社内SEだったり自社開発企業に転職することも可能です。
まとめ : SESはお客様に近いところで仕事ができるが、企業選びは慎重に!
今回は、SESのメリット/デメリット、良いSESの見分け方とキャリアの方向性について、ご紹介しました。
特にIT業界未経験者の場合は、非常に参考になる内容だと思っています。
変な企業に入ってしまった場合は、監視やテストの仕事を何年もやってしまう可能性があります。
このような感じにならないためにもSESを選ぶ場合は、しっかり技術力や提案活動ができる会社を選びましょう。
ブラックSIerの見分け方については、こちらの記事で解説しています。
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主にインフラエンジニアのキャリアハックについて呟いています。