運用監視オペレーターは、在宅勤務ができますか?
こんなお悩みを運用監視オペレーター経験者である僕が解決したいと思います!
☑本記事の内容
・運用監視業務とは?
・運用監視業務は在宅可能なのか?
・運用監視業務で在宅勤務をするために必要なこととは?
☑本記事の信頼性
・運用監視歴約6年半
・運用監視の2つの現場で経験有り
このように、運用監視の現場を約6年半経験しております。
そのため、運用監視事情に詳しいです。
運用監視で経験してきた現場
・POSシステムの運用監視
・映像配信システムの運用監視
このように2つの現場を経験してきました。
正直、良いことも悪いこともあったな~という印象です。
僕が過去にいた運用監視の現場は、2つの現場とも「データセンター内のオペレーションルーム」でした。
こちらの画像のような職場になります。
このように、オペレーションルームにはモニターがいっぱいありました(笑)
3年以上前なので、今思えば懐かしいです。
YouTubeの動画でも運用監視について語っています。
今回は、運用監視経験の長い僕が、運用監視業務で在宅勤務が可能なのか?ということについて僕なりの見解を話していきたいと思います。
では、本題に入っていきます!
運用監視業務とは?
運用監視業務とは、簡単に言うと「システムに異常がないか見守る仕事」です。
具体的な仕事内容
・アラート対応
・バッチ実行作業
・バックアップテープ交換作業
・サービス確認
・アテンド対応
・機器の保守手配
など
主な仕事は「アラート対応」になります。
Twitterでも「アラート対応」についてご紹介しております。
監視オペレーターの仕事のメインは「アラート対応」になります。
【アラート対応の流れ】
①パトランプが鳴るので止める。
②監視ソフトウェア(or メール)を確認する。
③アラート対応表を確認しながら、手順に沿って対応する。大体の流れは、こんな感じになります。 pic.twitter.com/JBThHSYlZ2
— さっとん@SaaSを扱う (@satton6987) February 7, 2021
【アラート対応の流れ】
①パトランプが鳴るので止める。
②監視ソフトウェア(or メール)を確認する。
③アラート対応表を確認しながら、手順に沿って対応する。
「うるせえなあ~」と言っていますが、現場では本当にそのような感じです。
なぜなら、影響度が少ないアラートが頻発するケースが多かったからです。
※これは現場にも寄ると思います。
運用監視の特徴
・マニュアルが揃っている
・基本的にシフト制で2~3交代制である
・2~3人で仕事をする
・データセンター内のオペレーションルームで働くことが多い
このように、マニュアルに沿って対応することが多い仕事になります。
基本的に24時間365日動いているシステムは止められないです。
そのため、職場(オペレーションルーム)には誰かしら居る必要があります。
シフトで2人の場合、相方が休憩中の場合にトイレに行けないです。
トイレに行くタイミングが実は重要だったりします。
運用監視業務は在宅可能なのか?
運用監視業務は在宅が可能なのか?と聞かれると、
現状は厳しいが、将来的に可能にはなると思う。
というのが答えになります。
在宅勤務が厳しい理由については、こちらになります。
・アラート対応が難しい
・物理機器に何かあった場合に即対応できない
では、こちらの理由について掘り下げていきたいと思います!
アラート対応が難しい
アラート対応が難しいというのが一番の理由になります。
なぜなら、
- 自宅にパトランプの用意~設定迄やる必要がある
- アラート対応のスピードに支障が出る可能性がある
からです。
アラート対応で重要なことは、こちらになります。
ポイント
・いち早くアラートに気づけること
・アラート対応を正確にスピーディーに実施すること
そのために、「パトランプ」は運用監視業務での必須アイテムになります。
パトランプとは、このような物になります。
ネットワーク監視表示灯(表示灯・小/3段)NHS-3FB1-RYG型
アラート発砲時にこのようなパトランプが鳴動します。
パトランプの鳴動を止めてからアラート対応を開始する流れになります。
※これがないとアラートに気づくことが難しくなります。
また、パトランプの設定をすることも容易ではないです。
SNMPトラップのテスト等、いろいろ実施する必要があります。
このような経緯があり、自宅でアラート対応をすることは容易ではないです。
アラート対応にはスピード感が求められるため、「早く気づく」ということが非常に大事です。
物理機器に何かあった場合に即対応できない
物理機器に何かあった場合に即対応できないことも在宅勤務が厳しい理由になります。
なぜなら、自宅にいる場合、故障対応のために駆けつけられないからです。
すぐに駆け付けることが必要な背景としては、
- 稼働しているシステムに影響が出ることを阻止する
- 物理の切り替え作業等を素早く実施する必要がある
ということが挙げられます。
物理作業の例
・物理機器のコンソール画面で何か作業をする
・機器の切り替え作業を実施する
このように、物理機器を触らないと作業ができない場合があります。
クラウドの運用監視はどうなんですか?
このような疑問を持つ方もいらっしゃると思います。
僕自身はクラウド基盤の運用監視経験はないですが、全部クラウド基盤でやっている会社では駆けつけ対応はないと思われます。
しかし、クラウドとオンプレミスのハイブリット構成でやっている企業がほとんどなのかなと思います。
このように、運用監視の現場では何かしら物理機器を監視しているところが多いです。
そのため、誰かしら現場に待機している必要があります。
運用監視業務で在宅勤務をするために必要なこと
運用監視業務で在宅勤務を実現するために必要なことは、こちらになります。
・アラート対応をなんとかする
・物理機器の対応をなんとかする
では、掘り下げていきたいと思います。
アラート対応をなんとかする
アラート対応をなんとかすることが一番の急務だと思います。
アラート対応をなんとかする場合は、
- アラート対応の自動化
- 在宅でアラート対応できる仕組みの構築
- アラートの発砲に気づける仕組みの構築
- 故障対応をうまく連携できる仕組みの構築
をやる必要があります。
この中の全てが大事なのですが、特に
- アラートの発砲に気づける仕組みの構築
が一番大事です。
現場ではアラート発砲時にパトランプが鳴動するため、すぐに気づくことができます。
しかし、自宅でアラート対応をする場合は、すぐに気づくことが難しいです。
そのため、アラート発砲にすぐ気づけるようにするために、仕組みをなんとかする必要があります。
他にも関係者とのスピーディーな連携等、在宅勤務のための課題は多いです。
そのため、完全な在宅勤務が実現するのはだいぶ先だと思います。
アラート発砲を音で知らせる常駐アプリケーションがあれば、アラート発砲に素早く気づくための問題は解決すると思います。
ただ、全体的に在宅勤務でアラート対応ができるようなるための道のりは長いです。
物理機器の対応をなんとかする
物理機器の対応も在宅勤務のためになんとかする必要があります。
物理機器の対応をなんとかする場合は、
- システムを全てクラウド基盤にする
- 物理機器の障害を全てアラートで検知できるようにする
- 物理機器のオペレーションをリモートで実施できるようにする
を実施する必要があります。
特に、
- システムを全てクラウド基盤にする
をやれば、在宅勤務で対応することが可能です。
しかし、システムを全てクラウド基盤にするというのはハードルが高いと思います。
なぜなら、オンプレミスの方がクラウドよりもシステムを運用するための費用が安いことがあるからです。
実際にクラウドからオンプレミスに回帰したという事例があります。
クラウドからオンプレミスに回帰したという事例は、こちらの記事をご覧頂ければと思います。
このように、完全に物理機器をなくすことは困難です。
完全に在宅にするとしても、課題は多いです。
物理機器に関しては、保守対応時にのみ出社するようにできれば在宅勤務はできると思います。
しかし、なかなか難しいのが実情です。
まとめ : 運用監視の在宅勤務は難しい
今回は、運用監視業務で在宅勤務は可能なのか?ということに関して、僕の見解を話しました。
結論、難しいです。
在宅勤務までの課題
・アラート対応全般
・物理機器対応全般
しかし、全部は在宅勤務にできなくても、一部在宅勤務にすることは可能だと思います。
自動化ツール等が出てきている以上、近い未来には在宅勤務が可能になるのではないか?と思います。
という感じで今回は以上です!ありがとうございました!
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