SIerから自社開発に転職して、実際にどうだったか話を聞いてみたい!
実際にSIer→自社開発に転職した僕がお話しします。
☑本記事の内容
・SIerから自社開発に転職して思ったこと
・どんな人に自社開発をおすすめできるか?
☑本記事の信頼性
・SIerでの勤務経験有り(10年程)
・自社開発は1年程経験
このように、SIerと自社開発を両方経験しております。
経歴としては、SIer → 自社開発 という形になります。
僕の詳しい経歴を知りたい方は、以下の記事を読んで頂ければと思います。
本記事のターゲット
・SIerから自社開発に転職を考えている人
・実際に自社開発がどのような感じか知りたい人
実際の経験ベースで記事を書いていますので、気になる方は最後迄ご覧下さい。
では、本題に入っていきたいと思います。
SIerから自社開発に転職して思ったこと
SIerから自社開発に転職して思ったこととしては、以下の3つになります。
・仕事の進め方が違う
・求められる技術の範囲が広い
・エンジニア以外の業務も行う必要がある
では、掘り下げていきたいと思います。
仕事の進め方が違う
実際にSIerから自社開発企業に転職をしてみて、一番大きく感じたことになります。
SIerと自社開発企業の仕事の進め方としては、以下になります。
仕事の進め方
■SIer
ウォーターフォール型
■自社開発
スクラム型
ウォーターフォール型は、滝のように上流工程から下流工程に沿って開発をすすめる手法になります。
図で表すと以下になります。
世の中のSIerでは、主にこの手法が用いられていると思います。
僕がSIerで働いていた時は、この手法が用いられておりました。
ウォーターフォール型の詳細に関しては、以下の記事をご覧下さい。
スクラム型は、少人数のチームに分かれて短期間の開発サイクルを繰り返し行う手法になります。
図で表すと以下のようになります。
こちらは、WEB系企業や受託開発の企業で用いられている手法です。
スクラムについての詳細は、こちらのスクラムガイドをご覧下さい。
18ページくらいなので読みやすいと思います。
また、過去にスクラムに関して dev.to に記事を書いているので、こちらも併せてご覧頂ければと思います。
今までウォーターフォール型で業務を経験してきた僕がスクラム型を経験して思ったこととしては、以下になります。
思ったこと
・覚えることが多い
・「納期」をそこまで気にする必要がない
(明確に納期が設定されているタスクが少なかったからというのもある)
特に覚えることが多いところが一番強く感じた点です。
例えば、以下のような用語です。
- プロダクトバックログ
- スプリント
- デイリースクラム
他にもありますが、初めて聞く用語ばかりで最初は全然分からなかったです。
Issueすら知らなかったレベルだったので、戸惑うことばかりでした。
そのため、実務を進めながら徐々に覚えていきました。
このように、SIerと自社開発では仕事の進め方が違います。
最初は戸惑うけど、なんとかなるとは感じております!
求められる技術の範囲が広い
次に思ったこととしては、求められる技術の範囲が広いということです。
SIer時代は、案件によって扱う技術が決まっているような感じでした。
SIerの例
■案件例1
既存のMicrosoft365の設定確認・活動支援
→Microsoft365中心(Microsoft TeamsやSharePoint等)
■案件例2
VMware基盤運用
→VMware中心(ESXiやvCenter)
上記のような形で案件によって、扱う技術が決まっています。
また、業務範囲も契約で決まっています。
一方、自社開発はSIerのように扱う技術の範囲が決まっていないので範囲が広いです。
自社開発で扱う技術の例
- サーバー
- ネットワーク
- データベース
- CI/CD
- セキュリティ
このように扱う技術の範囲が決まっていないため、幅広く経験することができます。
また、会社に寄りますがインフラのみならずアプリケーションにも挑戦することが可能です。
僕は、SIerで今までオンプレミス環境のインフラ基盤に携わってきました。
しかし、いざ自社開発に入ってみるとインフラでも分からないことが多かったです。
今までの経験が活きた部分もありますが、初めて触る技術の方が比重高めでした。
そのため、会社にも寄ると思いますが、扱う技術の幅を広げたい場合は自社開発はおすすめです。
自社開発でインフラエンジニアをする場合は、WEBアプリケーション開発からの方が入りやすいかもしれないです。
アプリケーションの知識もかなり求められます。
エンジニア以外の業務も行う必要がある
これは会社に寄ると思いますが、エンジニア以外の業務を行う場合があるところがSIerと違う点だと感じました。
例えば、以下のような業務です。
エンジニア以外の業務例
- 会社全体向けに発表する資料の作成
- イベントの主催
- 採用関連
他にもあると思いますが、例として上げると上記になります。
エンジニア業務を行う傍ら、エンジニア業務以外も行う必要があるので正直大変でした。
特に会社全体に発表するための資料の作成は、他の部署と連携する必要があるので大変だった記憶があります。
そのため、エンジニア業務より事業を優先できる方であれば、向いているかなと思います。
エンジニア業務に注力したいと思っている方であれば、ただ大変だと感じるかもしれません。
どんな人に自社開発をおすすめできるか?
自社開発をおすすめできる人は、以下のようになります。
・心からプロダクトを愛する人
・エンジニア以外のスキルも伸ばしていきたい人
・自発的な人
では、掘り下げていきたいと思います。
心からプロダクトを愛する人
心からプロダクトを愛する人には、特におすすめです。
なぜなら、プロダクトへの愛着が自社開発企業で働く上で大事だからです。
例えば、以下のような人です。
- プロダクトが成長することが自分のやりがいに繋がる
- プロダクトの成長のためにいろいろやりたい
- 自分よりもプロダクトを優先できる
実際に自社開発企業での業務は、「プロダクトありき」で進められるのでプロダクトの愛着は必須です。
自社開発企業で楽しく働くためには、「プロダクトに愛着があるか」が技術力以上に大事です。
エンジニア以外のスキルも伸ばしていきたい人
エンジニア以外のスキルも伸ばしていきたい人にも、自社開発企業はおすすめです。
例えば、
- WEBマーケティング
- 発想力
- 採用
などです。
実際に働いていて、エンジニアも「どう事業を伸ばしていくか」に関わることが多いと感じます。
例えば、イベントの主催やPVを伸ばす施策を考えたり等です。
また、ユーザーの声を聞いて機能の改善に取り組んだりもしています。
このように、エンジニアも事業成長のためにいろいろ取り組むため、エンジニア以外のスキルも身につきます。
エンジニア以外のことにも取り組んで、スキルを上げていきたい方にはおすすめです。
自発的な人
自発的に行動できる人にも自社開発はおすすめです。
なぜなら、自ら改善点を見つけてプロジェクトを推進する能力が求められるからです。
SIerの場合は、大体案件ありきで対応することが決まっています。
しかし、自社開発の場合は、自分でシステム面や運用面の改善点を見つけて改善に着手するような感じになります。
そのため、実際に働いていて自発的な行動が本当によく求められるなと感じます。
僕が実際にSIerから自社開発に転職してここが一番ギャップに感じた点になります。
受け身な人は、自社開発で働くのは厳しいかなと思います。
自発的に行動できる人向けです。
さいごに : 自社開発に転職する = 天国 ではない
今回は、SIerから自社開発に転職をしてみて思ったことについて書いてみました。
世の中では、SIerより自社開発の方が良いとよく言われています。
しかし、実際に働いてみると自社開発はそこまで天国ではないと感じることが多いです。
SIerから自社開発に転職する場合に気にしておくことは、
- 仕事の進め方がガラッとかわる
- 対応する技術の範囲が広がる
- 自発的な行動が求められる
です。
会社に寄って違うと思いますが、楽な業界ではないと感じました。
SIerやSESのように「現場を変える」ということが安易に出来ないため、ここも働く上で覚悟しておく必要があります。
今回は以上になります。
自社開発で働いて思ったことは他にもあるので、徐々に記事にして発信いこうと思います。
ありがとうございました!
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